
ChatGPT、欧州でも広告表示へ 8月末までにFree・Goプラン対象
OpenAIは8月15日、欧州経済領域(EEA)およびスイスのChatGPTユーザーに向けてメールで通知し、Free・Goプランを対象に、8月末までに広告表示を開始すると発表した。有料のPlus・Pro・Business・Enterprise・Eduプランには広告は表示されない。
広告の仕組み
広告は、ChatGPTの回答の末尾に「スポンサー付き」と明示された上で、通常の回答とは視覚的に区別される形で表示される。導入当初は、会話の主題・大まかな位置情報・端末の種類といった、その場の文脈情報のみをもとに広告が選ばれ、過去の会話履歴やメモリーは使用されない。より広告の対象を絞ったパーソナライズ表示を希望する場合は、別途明示的な同意が必要になる。
18歳未満のアカウントには広告は表示されず、健康・メンタルヘルス・政治といったセンシティブな話題の近くにも広告は出さない設計になっている。Temporary Chatや、OpenAIが提供するブラウザ「Atlas」上でも広告は表示されない。運営主体はダブリンに拠点を置くOpenAI Ireland Limitedで、EUの一般データ保護規則(GDPR)を踏まえた体制が取られている。
段階的に広がってきた広告展開
ChatGPTへの広告導入は今回が初めてではない。2026年に入ってから、米国での試験導入を皮切りに、カナダ・オーストラリア・ニュージーランド、英国・メキシコ・ブラジル・日本・韓国など、複数の国・地域で段階的に展開されてきた。欧州(EEA)・スイスは、これに続く形での導入となる。
GDPRの規制対象となる欧州では、他の地域よりも同意の取得やデータ処理の透明性がより厳格に求められる。今回、パーソナライズ広告を任意のオプトインとし、初期設定を非パーソナライズにとどめているのも、こうした規制環境を踏まえた設計だと考えられる。無料ユーザー向けの広告展開は、AIサービスの収益源をどう多様化するかという各社共通の課題でもあり、欧州での運用実態が他地域展開のモデルケースになるかどうかも注目される。
情報源:
- ChatGPT : des publicités arrivent en France d'ici fin août(Blog du Modérateur)
- Testing ads in ChatGPT(OpenAI公式ブログ)
- OpenAI builds offerings on consent as it expands ChatGPT ads to Europe(Digiday、2026年8月18日)
- ChatGPT Free and Go users in Europe face ads from later this month(ppc.land)
- ChatGPT ads reach EEA and Swiss free and Go users(Relevant Audience)
- ChatGPT、日本で広告表示開始(Impress Watch、2026年6月19日)
- ChatGPT ads go live in the UK as OpenAI expands pilot beyond US(ppc.land、2026年6月6日)
観察日:2026-08-19|Commerce × AI Observatory
