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アルペン、AI活用を中期計画の柱に 自社ECにはすでにAIエージェント導入

アルペン、AI活用を中期計画の柱に 自社ECにはすでにAIエージェント導入

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アルペンは8月、新たな中期経営計画(2029)を公表した。「売上確保、シェア拡大へ注力」「テクノロジーによる事業革新」「企業ブランド価値の向上」を基本方針として掲げ、なかでも「テクノロジーによる事業革新」の柱としてAI活用を明確に位置づけている。背景には、このところ伸びを見せてきた自社ECの成長を、さらに加速させたいという狙いがある。

店舗の接客をデジタルで再現を目指す

新中期経営計画では、自社ECでの「AIエージェントなどの最新技術もいち早く実装」、全社的な「生成AIの活用と各種システムの内製化」、商品計画(MD)分野での「AI・機械学習を用いた商品発注から終売までの抜本変革」、そして1600万人超の会員データ・購買データを活用した情報発信の強化という、複数の切り口が示されている。単なる業務効率化にとどまらず、店舗とデジタルを横断した顧客接点そのものを見直そうとしている点が特徴だ。

スポーツ用品は、サイズ感や自分のレベルに合った商品選びなど、購入前に専門的な相談を必要とする商品が多い。従来こうした相談は店舗スタッフが担ってきたが、EC上でも同様の体験を提供できるかどうかが、EC成長の鍵を握っているとみられる。

先行して動き出した自社ECのAIエージェント

実際にアルペンは、中期経営計画の発表に先立つ形で、自社EC「Alpen Online」にAIショッピングエージェントをすでに導入している。米Fireworkの基盤を使い、商品ページ上のチャットボタンから起動する仕組みで、素材の機能性や自分の競技レベルに合うかといった購入前の疑問に、ブランド提供データをもとに答え、着用感や動きが伝わる縦型のショート動画もあわせて提示した上で、購入まで案内する。ブランド側のデータを優先的な情報源とすることで、AIが誤った情報を生成するリスクを抑える設計だという。現時点ではアディダス製品が対象で、今後の対象拡大が見込まれている。

こうした動きを踏まえると、今回の中期経営計画は、まったく新しい方向性を打ち出したというより、すでに動き出していた施策を中期的な経営の柱として位置づけ直した、という色合いが強い。店舗で培ってきた接客・提案力を、AIを介してデジタル上でどこまで再現できるかが、今後の焦点になりそうだ。

情報源:

観察日:2026-08-20|Commerce × AI Observatory