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Amazon、Meta「Muse」による自社サイトでの購入を遮断 App Store急成長の直後に

Amazon、Meta「Muse」による自社サイトでの購入を遮断 App Store急成長の直後に

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Metaが2026年9月8日に投入した個人向けAIアシスタントアプリ「Muse」が、発売から12日ほどで米App Storeの総合1位に浮上するなど急成長を見せた直後の9月21日夜、Amazonは同アプリ経由でのAmazon.comにおける購入を遮断した。「未承認のAIエージェントによる継続的なアクセスは、お客様が同意されているAmazonの利用規約に違反します」とのエラーメッセージが表示されるようになったという。

発売12日でChatGPTを上回る勢い、Facebook・Instagramユーザーが牽引

モバイルアプリ分析企業Apptopiaのデータによると、Museは発売から最初の12日間で世界合計280万件インストールされた。このうち米国・カナダのiOS版だけで180万ダウンロードに達し、同時期のChatGPTの130万ダウンロードを上回った。米国内の1日あたりアクティブユーザー数(DAU)も64万2000人に達し、ChatGPTが同様の初動期間で記録した23万1000人のおよそ2.8倍だったという。米App Storeでのランキングも、発売直後の総合2位から、ChatGPTを抜いて総合1位に上昇した。

MuseはiOSやAndroidのほか、WhatsApp内でも利用でき、Facebook・Instagramとも連携する。TechCrunchによれば、Museの利用者の95%はFacebookユーザー、63%はInstagramユーザーであり、Metaの既存SNSの利用者基盤がMuseの急速な普及を後押ししている。

Amazonは「未承認エージェント」と判断、Metaに連携の解除を要請

Amazonの広報担当者は、ユーザーに代わって他社から購入を行う第三者アプリケーションは、公開された形で運営され、サービス提供者側が参加するかどうかの判断を尊重すべきだとの考えを示した。さらに、Museのようなエージェント型の第三者アプリケーションにも同様の義務があるとした上で、「MuseというアプリのUXからAmazonを外すよう、Metaに要請した」と説明している。

これに対しMetaは、Museはユーザーのパスワードや支払い方法を閲覧できない設計になっていると説明している。認証情報は安全な保管領域に格納され、Muse自身がその中身を見ることなく利用できる仕組みだとしている。この説明はMuse発表時からのものであり、今回のAmazonによる遮断そのものへの直接的な反論や対抗策は、9月22日時点で確認できていない。

今後の注目点:Amazonは過去にも類似の対立を経験している

AmazonがAIエージェントによる自社サイトへのアクセスを問題視するのは今回が初めてではない。2026年3月には、PerplexityのAIブラウザ「Comet」(ショッピング支援機能を含む個人アシスタント型ブラウザ)が通常のブラウザセッションを装ってAmazonのアクセス制限を回避していたとして、Amazonが提訴し、サンフランシスコの連邦地裁がAmazon側の主張を認めて仮差止命令を出した。

ただし、この仮差止命令はその後Perplexityの控訴を受けて、2026年8月4日に連邦控訴裁判所(第9巡回区)が覆している。控訴裁は「Amazonのプラットフォームにアクセスしたのはユーザー自身であり、Perplexity自体ではない」と認定し、Amazonが本案で勝訴する見込みは低いと判断した。AIエージェントによる代理アクセスを扱った初の連邦控訴審判断とされ、Amazonは「次の対応を検討中」としている。

Facebook・Instagramの既存ユーザー基盤を背景にPerplexityよりもはるかに大きな規模で急速に普及しているMuseを相手に、Amazonが今回どこまで強気に出られるか、Metaが交渉に応じるのか法的な対抗に動くのかが今後の焦点になる。

情報源:

観察日:2026-09-22|Commerce × AI Observatory