
ChatGPT広告、年末商戦で予算を動かす動きは小さい Measuredは「クリック単価はGoogleの約6倍」と指摘
Modern Retailは10月9日、ChatGPT広告を試すブランドは増えているが、年末商戦に向けてMetaやGoogleなどの検索広告から予算を移す動きは小さいと報じた。広告効果測定会社のMeasuredは、ChatGPT広告のクリック単価はGoogleの約6倍で、初期の結果はかなり厳しいと話している。
試す広告主は増えているが、大企業が中心
Sensor Towerの米国でのデータによると、8月にChatGPTに広告を出した広告主は1,000社を超える。Modern Retailによれば、9月の出稿額の上位はCapital One(プラットフォーム全体の4%)、Expedia(3%)、Cloudflare(2%)で、キャンペーンの大半は大企業によるものだ。
広告は、AIの回答に合わせてスポンサー付きの商品が表示される形だ。Modern Retailは、従来のデジタル広告のように、狙う購買者の属性を選んで出稿することはできないと書いている。一方、OpenAIは、広告は会話の文脈に合わせて表示するとし、商品フィード、地域やプラットフォームの指定、カスタムオーディエンスといった機能で、関連性の高い顧客に届けられるとしている。
Measured「クリック単価はGoogleの約6倍」
Measuredのソリューションアーキテクト担当VP兼インサイト責任者のテレンス・アインホーン氏(Terence Einhorn)は、ChatGPT広告のクリック単価はGoogleの約6倍で、初期の結果は総じてかなり厳しいと話した。広告経由の売上の大半は広告がなくても発生したもので、実質的には、もともと入るはずだった売上に広告費を払っているだけだという。
ただし、クリック単価は広告主によって開きがある。Search Engine Journalによれば、3ドル未満という広告主もいれば、10ドル前後から13ドルに達する広告主もいる。OpenAIは、広告主や業種、キャンペーンの種類をまたいだ成果の基準はまだないとしている。
年末商戦の予算は動いていない
DTCブランドのクリエイター主導の広告を支援するSuperfiliateの共同創業者兼最高プロダクト責任者、アンダース・ビル氏(Anders Bill)は、ほとんどのブランドはMetaや検索からまとまった予算をまだ移しておらず、ChatGPTなどのAIプラットフォームの広告が年末商戦の広告予算で大きな割合を占めるとは見ていないと話す。アインホーン氏は、1年のうちで、ChatGPT広告のような新しいことを試そうとする人が最も少ない時期だと述べている。
広告事業は開始から200日足らずで年換算10億ドルに
とはいえ、ChatGPT広告の事業そのものは急速に立ち上がっている。広告は2月に始まり、OpenAIは8月31日、開始から200日足らずで、年換算の収益ベースで10億ドルに達したと発表した。5月には中小企業向けの運用画面(Ads Manager)が開放され、現在はクリック課金と成果最適化型の入札が大半を占めるという。年末商戦を前に広告主が成果を見極めている一方で、OpenAI側の広告事業は拡大を続けている。
情報源:
- Why ChatGPT ads won't likely impact holiday sales in a major way this year(Modern Retail、2026年10月9日)
- A milestone in expanding access to AI(OpenAI、2026年8月31日)
- ChatGPT ads pass $1bn run rate as financial services spend triples(PPC Land、2026年9月3日)
- 6 months into ChatGPT ads, advertisers still don't know what good looks like(Search Engine Journal、2026年9月8日)
観察日:2026-10-11|Commerce × AI Observatory
